【ヴェルクンスト砦建築一党】
(ダグニア地方)- 入門条件
- 50名誉点
『ヴェルクンストの工兵たち』は、『バルナッドの光』に並び、ダグニア地方で知られている叙事詩です。これらは、いずれも〈大破局〉時における戦いを歌ったものであるという共通点を持っています。
しかし、内容には違いがあります。『バルナッドの光』は、魔動機文明時代の大都市バルナッドを、その壮絶な最期(⇒PDa65)まで、立場の異なる幾人かの人物ドラマとして歌いあげたもので、いくつもの恋愛を描きながら、登場人物のすべが無念の死を迎える、悲劇の物語となっています。
それに対し、『ヴェルクンストの工兵たち』は、押し寄せる蛮族を押しとどめ続けた勇気ある男たちの物語となっています。舞台とされるヴェルクンストは、ライフォスリア連邦(⇒PDa47)東部に築かれた砦で、〈大破局〉においては、対蛮族の防衛線の要となり、蛮族の軍勢を幾度となく押しとどめたとされます。
ヴェルクンストは度重なる蛮族との戦いの中で、その機能や規模を徐々に拡大していきました。戦いの合間、もしくはその最中においても常駐していた建築家や大工たちが、軍の要望に即応して砦の機能を修復、拡張したのです。
その大工たちは驚くことに、蛮族との戦いでは前線を張ることもあったようです。専用の大工道具を使用した戦いは、さまざまな仕掛け(ギミック)のもとに、獅子奮迅の活躍で蛮族を撃退したのです。
というのが、『ヴェルクンストの工兵たち』の内容ですが、それには、いささか疑問符がつけられています。そもそも、ヴェルクンストという砦が実在したかすらも疑われています。『バルナッドの光』ともども、これらの叙事詩は、まだ発表から100年と経っていない、歴史の浅い作品です。パルナッド遺跡の発見と研究から、大都市バルナッドの運命がわかり、それを元に作られたのが『バルナッドの光』であり、その人気を後追いするように現れたのが『ヴェルクンストの工兵たち』です。ライフォスリア連邦東部は、〈大破局〉時には真っ先に蹂潤されたはずの場所であり、そこに防衛線が敷かれ、あまつさえ、蛮族を撃退し続けたというのは史実に矛盾しています。それゆえ、完全な創作ということで、専門家たちの意見は一致しています。
しかし、これが人気の高い作品であることもまた、事実です。それを証明するのが【ヴェルクンスト砦建築一党】です。当初は、物語の再現を無理矢理試みる趣味人の集まりでしたが、その活動内容が人口に膾炙するにつれ、専門知識や高い技術を持つ魔動機師、戦いの技を身につけた戦士たちが徐々に参加するようになり、ついには、物語を再現しうる特異な武器と技を開発するに至ったのです。
【ヴェルクンスト砦建築一党】は、バルナッドに道場、あるいは研究所を構え、入門者を募っています。
流派装備
【ヴェルクンスト砦建築一党】が開発したのは。建築作業用のハンマーを武器に改造した〈スレッジハンマー〉と、建築材を張り合わせて盾にした〈ストロングホールド〉です。このハンマーと盾は単純な機構で合体させて長柄の両手用ウォーハンマー〈スレッジフォートレス〉に変えることが可能です。
これらの装備を用いて、流派秘伝を使いこなすには〈ボマーカートリッジ〉という特殊なカートリッジの使用が必須です。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈スレッジハンマー〉![]() ![]() | 10/13 | 〈ウォーハンマー〉A | 2,200 +30名誉点 | 〈カートリッジ〉を3本装着可能。【ヴェルクンスト砦建築一党】秘伝使用可能。合体武器となる |
〈スレッジフォートレス〉![]() ![]() | 10/13 | 〈ウォーハンマー〉A | 取引不能 | 【ヴェルクンスト砦建築一党】秘伝使用可能。分解可能 |
〈ストロングホールド〉 | 10/13 | 〈盾〉A | 2,800 +30名誉点 | 〈カートリッジ〉を2本装着可能。【ヴェルクンスト砦建築一党】秘伝使用可能。合体武器となる |
〈ボマーカートリッジ〉 | 10/13 | 冒険道具類 | 500 +5名誉点 | 【ヴェルクンスト砦建築一党】流派装備に装着し、秘伝の使用を可能にする |
秘伝
《ブロウインパクトⅠ》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅰ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スレッジハンマー〉or〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- ダメージ+4、構造物に対してはC値-1、〈ボマーカートリッジ〉1本消費
- 効果
この秘伝を宣言するには、〈スレッジハンマー〉または〈スレッジフォートレス〉に、チャージ状態の〈ポマーカートリッジ〉が装着されていなければなりません。宣言した場合、そのうちの1本が、エンプティ状態になります。
近接攻撃のダメージを+4点します。基礎特技と異なり、回避力判定にペナルティ修正はありません。
構造物に対して攻撃を行ったときは、クリティカル値が-1されます。この効果で、クリティカル値が7以下となることはありません。
《ブロウインパクトⅡ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅱ》変化型
- 前提
- 《ブロウインパクトⅠ》
- 限定条件
- 〈スレッジハンマー〉or〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ファイター技能 or グラップラー技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- ダメージ+12、構造物に対してはC値-1、〈ボマーカートリッジ〉2本消費
- 効果
この秘伝を宣言するには、〈スレッジハンマー〉または〈スレッジフォートレス〉に、チャージ状態の〈ポマーカートリッジ〉が装着されていなければなりません。宣言した場合、そのうちの2本が同時に、エンプティ状態になります。
近接攻撃のダメージを+12点します。基礎特技と異なり、回避力判定にペナルティ修正はありません。
構造物に対して攻撃を行ったときは、クリティカル値が-1されます。この効果で、クリティカル値が7以下となることはありません。
《ブロウインパクトⅢ》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- 《ブロウインパクトⅡ》
- 限定条件
- 〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ファイター技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- ダメージ+20、構造物に対してはC値-1、〈ボマーカートリッジ〉3本消費
- 効果
この秘伝を宣言するには、〈スレッジフォートレス〉に、チャージ状態の〈ポマーカートリッジ〉が装着されていなければなりません。〈スレッジハンマー〉では、宣言できません。宣言した場合、そのうちの3本が同時に、エンプティ状態になります。
近接攻撃のダメージを+20点します。基礎特技と異なり、回避力判定にペナルティ修正はありません。
構造物に対して攻撃を行ったときは、クリティカル値が-1されます。この効果で、クリティカル値が7以下となることはありません。
△《ガードインパクトⅠ》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《かばうⅠ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈ストロングホールド〉or〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ―
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- 概要
- 仲間ひとりへの攻撃を代わりに受け、そのときに攻撃者に「1d」点の衝撃属性の魔法ダメージを与える、〈ボマーカートリッジ〉1本消費
- 効果
《かばうⅠ》と同じ処理を行いますが、指定したキャラクターの代わりに攻撃対象になったときに、〈ストロングホールド〉〈スレッジフォートレス〉に装着しているチャージ状態の〈ボマーカートリッジ〉を1本、エンプティ状態にすることで、攻撃者に対し、「1d」点の衝撃属性の魔法ダメージを与えることができます。
《ガーディアン》などで、複数回代わりに攻撃を受ける場合では、その都度〈ボマーカートリッジ〉を1本チャージ状態からエンプティ状態にすることで、この効果を発生させることができます。
△《ガードインパクトⅡ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《かばうⅡ》変化型
- 前提
- 《ガードインパクトⅠ》
- 限定条件
- 〈ストロングホールド〉or〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ―
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- なし
- 概要
- 仲間ひとりへの攻撃を代わりに受け、そのときに攻撃者に「1d+2」点の衝撃属性の魔法ダメージを与える、〈ボマーカートリッジ〉1本消費、宣言回数にカウントしない
- 効果
基礎特技同様、秘伝宣言時に宣言回数としてカウントされません。指定したキャラクターの代わりに攻撃対象になったときに、〈ストロングホールド〉〈スレッジフォートレス〉に装着しているチャージ状態の〈ボマーカートリッジ〉を1本、エンプティ状態にすることで、攻撃者に対し、「1d+2」点の衝撃属性の魔法ダメージを与えることができます。
《ガーディアン》などで、複数回代わりに攻撃を受ける場合では、その都度〈ボマーカートリッジ〉を1本チャージ状態からエンプティ状態にすることで、この効果を発生させることができます。
《レベルインパクトⅠ》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《薙ぎ払いⅠ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 3体まで同時に近接攻撃可能、ダメージ-3、攻撃対象の回避力-1、土属性ダメージ化、〈ボマーカートリッジ〉2本消費
- 効果
この秘伝を宣言するには、〈スレッジフォートレス〉に、チャージ状態の〈ボマーカートリッジ〉が2本以上装着されていなければならず、宣言によって、2本がエンプティ状態になります。
武器を振り回しながら地面に叩きつけて攻撃します。自らの存在する乱戦エリア内の任意の3体までに同時に攻撃できます。命中力判定は1回のみ行い、命中の成否を決定します。ダメージは個別に算出しますが、すべてのダメージは土属性として扱い、ダメージが-3点されます。さらに、攻撃が命中した対象には、次の秘伝使用者の手番開始時まで回避力判定に-1のペナルティ修正を与えます。
《レベルインパクトⅡ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《薙ぎ払いⅡ》変化型
- 前提
- 《レベルインパクトⅠ》
- 限定条件
- 〈スレッジフォートレス〉
- 使用
- ファイター技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 5体まで同時に近接攻撃可能、攻撃対象の回避力-1、土属性ダメージ化、〈ボマーカートリッジ〉2本消費
- 効果
この秘伝を宣言するには、〈スレッジフォートレス〉に、チャージ状態の〈ボマーカートリッジ〉が2本以上装着されていなければならず、宣言によって、2本がエンプティ状態になります。
武器を振り回しながら地面に叩きつけて攻撃します。自らの存在する乱戦エリア内の任意の5体までに同時に攻撃できます。命中力判定は1回のみ行い、命中の成否を決定します。ダメージは個別に算出しますが、すべてのダメージは土属性として扱います。《レベルインパクトⅠ》と異なり、ダメージの減少はありません。さらに、攻撃が命中した対象には、次の秘伝使用者の手番開始時まで回避力判定に-1のペナルティ修正を与えます。