【『七色のマナ』式召異魔法術・魔使影光学理論】
(ブルライト地方)- 入門条件
- 50名誉点
ユーシズ魔導公国に広大なキャンバスを構える魔法学園『七色のマナ』では、魔法行使やそれに隣接する技術に関してきまざまな研究が行われています。
そのうちの一つに、召異魔法学科が存在します。ですが、召異魔法は扱いが難しく、失敗すると術者本人のみならず用までも危険に陥らせるために志望者の数に恵まれませんでした。学科名と寮は存在しているものの、学科の実在は都市伝説として語られるほどで、実際にこの学科は学内に学科用の校舎が存在していません。
それほどまでに魔神を召喚し、使役することは危険な行いです。その具体的な部分は、主に二つの場面で現れます。一つは、魔神に行動を許すまさにそのときです。魔神は常に魔神使いの裏をかこうとしており、うかつな命令は、魔神使いの首を絞めることになります。それを防ぐための言葉の選定や文法の厳密化は常に努力されてきましたが。それでも魔神の恣意的な曲解を許してしまう場面は少なくありません。
魔神の使役における危険の二つめは、魔神を送還する場面に現れます。魔神は召喚するよりも送還するほうがはるかに難しい存在です。送還に失敗してこの世界に魔神を留めてしまった場合、それは好き勝手に暴走を始めてしまいます。
こうした場面での危険をいかに減らすか、さまざまな方法が模索されてきました。【魔使影光学理論】は、魔法研究の最高機関『知識の剣』と『七色のマナ』召異魔法学科の共同研究の末に、ようやく一つの形として結実したものです。
この理論は、魔神を召喚使役する魔神使いの血液を用いることに特徴を持っています。古来魔神との契約において、契約者の血液が有用であることは知られていました。しかし、安易にそれを与えることを許せば、魔神は契約者の生命をあっという間に吸い尽くしてしまうでしょう。それを防ぐため、抑制的にかつ効果的に魔神との接触、交渉、命令、契約を行うかの研究がなされました。【魔使影光学理論】の成果の一つにある、魔神への命令の安定化は、実際には魔神使いの血液を用いた細かな契約の繰り返しによって再現されています。
魔神使いの血液を代償とする【魔使影光学理論】は、もちろん完全な解決策とは言えません。魔神による被害の危険の幾分かを術者に転嫁しただけという解釈も可能です。しかし、魔神の暴走による危険を大いに減じたことを『知識の剣』は自ら高く評価し、これを成果として外部に発表しています。
それにより、この魔法技術を、名前の認められた在野の召異術師が学ぶことも可能になっています。
流派装備
【『七色のマナ』式召異魔法術・魔使影光学理論】は、その実践に必要な魔神使いの血液をあらかじめ用意しておき、その場での魔神使いの生命の危険を減らすための〈紅血の契約石〉を開発しています。
〈紅血の契約石〉(⇒BL36)。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈紅血の契約石〉 | 12 | 冒険道具類(消耗品) | 20~2,000 | 先に血液を与えておくことで、【魔使影光学理論】秘伝で被るHPダメージを軽減 |
秘伝
《ブラッド・デポジット》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- HPにダメージを受けることで、送還判定のペナルティ修正発生を緩和できる
- 効果
秘伝習得者は、「送還判定にベナルティ修正を受ける召異魔法」(⇒ML31)を行使するとき、「その魔法のレベル×2」点の確定ダメージをHPに受けることで、それを無効化、または、緩和することができます。「『送還判定』-1」のものであれば、無効化し、「-2」であれば、それを「-1」に緩和します。
確定ダメージの処理は、魔法行使判定が終わった直後に行います。その結果、HPが「0」以下になった場合、術者は気絶し、生死判定が必要となりますが、魔法の効果自体は発生します。
《ブラッド・インダクション》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《マリオネット》
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- HPを代償に「魔神行動表」の出目を「2」に固定できる
- 効果
秘伝習得者は、自身が召喚した魔神が「魔神行動表」に基づいて行動するとき、それを決定する1dを振ることなく、出目を「2」にすることを宣言できます。
この宣言を行った場合、秘伝習得者は使役するその魔神の「魔物レベル」と同じだけの点数の確定ダメージをHPに受けなければなりません。HPが「0」以下となった場合、秘伝習得者は気絶し、生死判定が必要となりますが、魔神は「魔神行動表」の「出目2」の欄に従って行動します(少なくとも、その手番では)。
【ブランチ】(⇒ML36)によって2回行動する場合、その1回ごとにこの効果を使用するかどうかを選択できます(むろん、2回とも使用するなら、2回分のダメージを被ります)。
【デモンズスナップ】(⇒ML38)のラグアドログの行動でもこの効果は使用可能です。このときには、「16」点のダメージを受けることになります。
《エンシュア・アンサモニング》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- なし
- 限定条件
- なし
- 使用
- デーモンルーラー技能
- 適用
- 1回の魔法行使
- リスク
- なし
- 概要
- 【アンサモンゲート】による送還判定の出目を6(1+5)に固定
- 効果
この秘伝は【アンサモンゲート】(⇒ML36)を行使するときにのみ宣言でき、それのみに有効です。
この秘伝の宣言とともに行使された【アンサモンゲート】を利用して「送還判定」を行う場合、サイコロを振らず、その出目は「1」と「5」(合計「6」)となります。サイコロの出目を変更する効果は、この「1」と「5」を基準に行うことができます。
その他の修正(【アンサモンゲート】自身による+4を含みます)は、出目が確定した後に加えられ、達成値が決定されます。