【銛王ナイネルガの伝承】
(ブルライト地方)- 入門条件
- 50名誉点
ナイネルガはハーヴェスの都にほど近い、人間ばかりの小さな漁師村に生まれました。
その漁師村では、大型の海棲動物を針で突いて狩ることが華とされていました。主として生計を支えていたのは網による漁でしたが、ときに鮫や小鯨などが現れれば、村人たちは先を争って海に小舟を繰り出しました。自然が気まぐれに与えてくれる一種の祭りとして、漁師たちは銛を振るい、漁を楽しみました。
ナイネルガも、これに年若い頃から加わっていました。そして、揺れる小舟でいかにバランスを保つか、銛を正確に突く、あるいは投げるにはどうすればよいか、そういうことを身体で学んでいきました。成人する頃には、村でもっとも腕利きなのではと言われるほどに技量を上げていました。
もし、何もなければ、ナイネルガはそのまま優秀な漁師として一生を過ごしていたことでしょう。しかし、彼が成人を迎えてすぐに、大きな事件が起こります。海棲蛮族の小集団が現れ、村へ侵攻してくる気配を顕わにしたのです。
当初、村人の間では早々に村を引き払って、生命と多少の財産だけでも守ろうという意見が支配的でした。いかに銛打ちに慣れた漁師たちであっても、敵もまた武器を持ち、互いに突き合わせる戦いなど経験はなく、恐怖心のほうが勝っていたのです。「一頭の鮫を五人がかりで突き殺すのとはわけが違う」と村長は言い、それに同調する者が多数でした。
その空気に真っ向から異を唱えたのが若きナイネルガでした。漁師が浜を捨ててその後をどうするのだと、彼は訴えます。ハーヴェスに急使を飛ばせば、早ければ三日、遅くとも五日後には応援が来る。その間だけ耐えきろうと鼓舞しました。その熱弁に村人たちも考えを改め、手に手に銛を持って蛮族を迎え撃つことになったのです
そして三日後、報せを受けたハーヴェスからの援軍は、村人たちだけの力で、蛮族がすでに撃退されていた光景を見ることになります。いくつもの傷を負いながらも、膝を屈することなく先頭に立ち、銛を振るい続けたナイネルガと、それに勇気を引き出された村人たちの大きな勝利でした。
派遣された軍人が幾人も、都に帰って後に感心をもって語ったことにより、ナイネルガの名声は高まります。
そして同じように海棲の蛮族や大型動物の危険に悩まされていた近隣のいくつかの海沿いの町村から、ナイネルガに応援の依頼が行われるようになりました。ナイネルガは、銛を担いで戦いに力を貸し、また、自らの経験を伝えて指導します。依頼が増え、規模も大きくなるに連れて、自身でも技術の研鑽と戦術や魔物知識の蓄積に努め、高い信頼を集め、ついには、“銛王”の尊称で呼ばれるほどになりました。
ナイネルガの確立した技法や水棲の魔物に対する戦術知識は、海に近い共同体に広く受け継がれ、継承されています。
流派装備
突きにも投擲にも使える三叉矛がこの流派を象徴する武器として伝えられています。また、そうした銛を投擲した後、そのまま失うことなく使えるよう、石突きに網を繋ぐ加工が一般的に行われています。
〈ブルートライデント〉、〈シートライデント〉、〈オーシャントライデント)(⇒BL31、32)。
〈引き戻しの網〉(⇒BL36)。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈ブルートライデント〉![]() | 〈スピア〉B | 200 +20名誉点 | ||
〈シートライデント〉![]() | 〈スピア〉A | 500 +30名誉点 | ||
〈オーシャントライデント〉![]() | 〈スピア〉S | 6,000 +50名誉点 | ||
〈引き戻しの綱〉 | 10 | 武器や防具の強化 | 500 +20名誉点 | 投擲槍を引き戻せるようになる |
秘伝
《銛利投擲の法・引》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅰ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スピア〉〈投擲〉両カテゴリ武器、投擲攻撃
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の投擲攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 命中力+1、C値±0、「射程:1(10m)」
- 効果
これらの秘伝は、カテゴリ〈スピア〉〈投擲〉の両方のデータを持つ武器で、「射程:1(10m)」以内の対象に投擲攻撃を行うときにのみ宣言できます。
宣言が行われた投擲攻撃では、命中力判定にボーナス修正を得ます。また、上位に当たる2つの秘伝では、クリティカル値が1低いものとして威力表を使用できます(この効果により、クリティカル値が7以下となることはありません)。
《銛利投擲の法・引》:命中力判定+1、クリティカル値変化なし
《銛利投擲の法・上》:命中力判定+2、クリティカル値-1
《銛利投擲の法・満》:命中力判定+3、クリティカル値-1
《銛利投擲の法・上》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅱ》変化型
- 前提
- 《銛利投擲の法・引》
- 限定条件
- 〈スピア〉〈投擲〉両カテゴリ武器、投擲攻撃
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の投擲攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 命中力+2、C値-1、「射程:1(10m)」
- 効果
これらの秘伝は、カテゴリ〈スピア〉〈投擲〉の両方のデータを持つ武器で、「射程:1(10m)」以内の対象に投擲攻撃を行うときにのみ宣言できます。
宣言が行われた投擲攻撃では、命中力判定にボーナス修正を得ます。また、上位に当たる2つの秘伝では、クリティカル値が1低いものとして威力表を使用できます(この効果により、クリティカル値が7以下となることはありません)。
《銛利投擲の法・引》:命中力判定+1、クリティカル値変化なし
《銛利投擲の法・上》:命中力判定+2、クリティカル値-1
《銛利投擲の法・満》:命中力判定+3、クリティカル値-1
《銛利投擲の法・満》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- 《銛利投擲の法・上》
- 限定条件
- 〈スピア〉〈投擲〉両カテゴリ武器、投擲攻撃
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の投擲攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 命中力+3、C値-1、「射程:1(10m)」
- 効果
これらの秘伝は、カテゴリ〈スピア〉〈投擲〉の両方のデータを持つ武器で、「射程:1(10m)」以内の対象に投擲攻撃を行うときにのみ宣言できます。
宣言が行われた投擲攻撃では、命中力判定にボーナス修正を得ます。また、上位に当たる2つの秘伝では、クリティカル値が1低いものとして威力表を使用できます(この効果により、クリティカル値が7以下となることはありません)。
《銛利投擲の法・引》:命中力判定+1、クリティカル値変化なし
《銛利投擲の法・上》:命中力判定+2、クリティカル値-1
《銛利投擲の法・満》:命中力判定+3、クリティカル値-1
《船上銛打ちの法》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈スピア〉or〈投擲〉
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 足場が悪いことによる命中力判定へのペナルティ修正を受けない
- 効果
この秘伝を習得している者は、カテゴリ〈スピア〉または〈投擲〉での武器攻撃を行うとき、「足場が悪い」ことによる命中力判定へのペナルティ修正を無視できます。
他の武器種での命中力判定や、その他の行動判定へのペナルティ修正は発生します。
《銛兵采配の法》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 主動作型
- 前提
- なし
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 戦闘中、水棲の魔物に対し、全員が物理ダメージ+2
- 効果
水棲の魔物に対し、的確な攻撃部位を見抜き、それを味方に指示します。
この秘伝の使用は実際の戦闘時に主動作として行います。使用されたら、それ以降、秘伝使用者の味方陣営のキャラクター(秘伝使用者自身を含む)は、「[常]水中適性」「[常]水中特化」「[常]水中専用」のいずれかの能力を持つキャラクターに対して物理ダメージを与える場合に、それをすべて「+2」点できます。
この効果は「射程:自身」で「全エリア(半径100m)/空間」に対して発揮され、累積せず、その戦闘が終了するまで継続し、戦闘が終了したら自動的に解除されます。