【ソムバートル制圧弓騎兵団】
(ウルシラ地方)- 入門条件
- 50名誉点
エユトルゴ騎兵国では、いくつもの部族が、思い思いに遊牧・移牧しながら生活しています。国王をいただくものの、中央集権というには遠く、高い独立性や自治性を保った部族が多数存在しているのが特徴です。
“蹂躙せし”ソムバートルは、そうした部族のひとつを率いる長でした。その二つ名の通り、非常に好戦的な人物で、他部族との些細な意見の対立にも、容赦なく手勢を率いて攻めかかり、我を押し通すということを繰り返していました。
ソムバートルに支配欲は薄かったようで、他の部族を傘下に入れたり、奴隷化したりということはなく、また、食料や家畜などを奪うために戦いを仕掛けることもありませんでした。「気に食わなければ、殴る」という雑で幼稚なメンタルが彼の本質だったと言われています。
ソムバートルとその部族は、当然のように孤立を深めていきましたが、ただ一点、その武力が外敵の排除にもっとも積極的であったということで、国王や他部族から存在を許されていました。蛮族や魔神の襲来を聞きつければ、ソムバートルは精鋭を引き連れて馬を駆け、遠征しました。良きにつけ悪しきにつけ、ソムバートルの名は知れ渡っており、そうした危険の報は、余さず彼のもとに運ばれました。結果、国の端から端まで、取って返すような大移動の末に連戦したことすらありました。
この「力が正義」という傍若無人を実現せしめていたのが。ソムバートルの編み出した「制圧する弓騎兵」という戦術であり、それを支える技法です。一般に弓騎兵はその機動力を活かして距離を保ちながら射撃することで、一方的に攻撃を行えるのが利点です。しかし、ソムバートルはその常識をあざ笑うがごとく、敵に突撃しながら矢を射かけて散らしていく、一度で足りなければ反転して繰り返す、というまるで槍騎兵のような戦法で戦ったのです。「ケンカはビビらせれば勝ちよ」と、馬乳酒を掻っ食らいながら嘯いたと伝えられています。
ソムバートルの死後、彼の部族はその三人の息子たちが跡目を争い、内乱となりました。勝ち残ったのは、もっとも子飼いが少なく、性格もおとなしい末子ヤノブでした。それを望んだ他の部族からの応援があったゆえですが、結果として部族の結束は失われ、また、人口も大きく減少してしまいました。ヤノブとその配下は王都ウラスールに身を寄せ、【ソムバートル制圧弓騎兵団】を名乗り、武力を提供して口に糊する道を選びました。ヤノブが自分ではなく父の名を使ったのは、「悪名は無名に優る」と知っていたからでしょう。
ヤノプの民は、二度と失った人口を取り戻すことができず、そのまま他部族に吸収される形で失われました。しかし、【ソムバートル制圧弓騎兵団】は人員を入れ替えながら今も残っています。常に新たな兵士を求めており、また、価値を認めた者にその技術を教えることも厭いません。
流派装備
【ソムバートル制圧弓騎兵団】は、騎乗状態からの射撃攻撃を助けるための蔵に固定する矢筒と、騎獣を駆けて乱戦を突破するための手綱を開発し、入門者に与えています。
〈鞍付けの矢筒〉(⇒UR37)、〈駆け抜けの手綱〉(⇒UR37)
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈鞍付けの矢筒〉 | 8 | 騎獣用武装 | 100 +10名誉点 | 騎獣の鞍に付けられる矢筒 |
〈駆け抜けの手綱〉 | 10 | 騎獣用武装 | 400 +20名誉点 | 手番終了時に補助動作で「離脱準備」が行える |
秘伝
《前進制圧の放威》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 【威嚇】
- 限定条件
- 騎乗状態
- 使用
- ライダー技能
- 適用
- ―
- リスク
- —
- 概要
- 遠ざからない前提で【威嚇】の効果を強化(-2)
- 効果
この秘伝の効果は、拾得者が手番での移動を行った結果、対象からの距離が、手番開始時のそれと同じか短くなっているときにのみ現れます。
秘伝の習得者が行う【威嚇】では、それが発生させるペナルティ修正が「-2」となります。
《悠歩平射の確矢》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 【姿勢堅持】
- 限定条件
- 騎乗状態、〈ボウ〉or〈クロスボウ〉
- 使用
- シューター技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 遠ざからない射撃攻撃時に【姿勢堅持】のペナルティを無視
- 効果
この秘伝習得者は、【姿勢堅持】を使用しつつ騎乗状態で〈ボウ〉または〈クロスボウ〉による射撃攻撃を行うとき、攻撃実行時の対象からの距離が、手番開始時のそれと同じかより短いならば、【姿勢堅持】が発生させるペナルティ修正(-4)を無視することができます。
《猛進烈射の強矢》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 【チャージ】【姿勢堅持】
- 限定条件
- 騎乗状態、〈ボウ〉or〈クロスボウ〉
- 使用
- シューター技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 【チャージ】での攻撃に射撃を使用できる
- 効果
この秘伝の習得者は、【チャージ】の実行時において、騎手の攻撃として近接攻撃の代わりに〈ボウ〉または〈クロスボウ〉による射撃攻撃を行うことができ、同様の追加ダメージを得ます。
秘伝の習得者が【スーパーチャージ】を獲得しているなら、その効果も適用可能です。