【神速確勝ボルンの精髄】
(ダグニア地方)- 入門条件
- 50名誉点
“神速の”ボルンは、かつてバルナッドの闘技場(⇒PDa67、PDa86)を大いに沸かせ、一世を風靡した剣闘士です。彼の戦いかたは回避に重点を置いたものであり、試合を長引かせる傾向が強いものでした。闘技場の流儀には真っ向から反したものでしたが、あえてギリギリをかわし続ける、その舞うがごとく美しい動作は多くの観客を魅了し、高い人気を得ました。あるいは、いつか彼が過ちをおかし、細身の体に無慈悲な一撃が与えられるのではないかという、黒い期待も一部の観客には抱かせ続けました。
剣闘士奴隷として三桁の試合を戦い、ボルンの敗戦はただ一度だったとされています。その圧倒的な戦績は今でも語りぐさになっていますが、彼の試合は、大半が「特別試合」(⇒PDa87)であり、公式記録に残されたものは、これほどではありません。ボルンが余りにも強すぎ、「一般試合」(⇒PDa87)では賭けがほとんど成立しなかったため、〈英雄庭守護者〉(⇒PDa86)が積極的に「特別試合」にボルンを紹介し、振り分けようとしたことが理由です。
加えて、ボルン自身が戦闘でほとんど負傷や消耗がなく、「一般試合」のみではありえない過密日程をこなすことができたのも、偏りを生みました。「99連勝」「168戦して1敗のみ」という彼の伝説は、たぶんに誇張を含んだ数値ではあるでしょうが、完全にでたらめというわけではありません。
闘技場での伝説には事欠かないボルンですが、自らの身代金を払いきって奴隷の地位を脱した後は、早々にバルナッド共和国から離れてしまい、本人による言葉などはほとんど残っていない、神秘の英雄となっています。
そんな伝説的な剣闘士の名を冠しているのが、この流派【神速確勝ボルンの精髄】です。創始者ムラブハインツもまた剣闘士上がりであり、ボルンと戦った経験があるとされています。流派の技は、戦いの後にボルンから直接手ほどきを受けて習得したものというのが、流派の主張です。
彼らの戦いは公式記録には残っておらず、目撃を証言する者もいません。ムラブハインツ自身もすでに亡く、ボルンの消息は不明なままで、流派創成の真実は定かではありません。しかし、この流派が伝える技がボルンの伝説を再現しうる方向にあるのは事実です。
流派装備
この流派には、流派装備は伝わっていません。奴隸剣闘士として戦ってきたボルンには、装備の自由はなく、自身の技を有利にするような特定の装備を作り出す理由はなかったとされています。
秘伝
2.5で使用する場合は、「熱狂ゲージ」にかかわる言及をすべて「盛り上げポイント」(⇒BM186)に適用します。
《神眼ボルンの見切りⅠ》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅰ》変化型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 特殊
- 概要
- 命中力+1、回避力判定を1d+3、回避成功時熱狂ゲージ+1
- 効果
この秘伝を宣言した場合、命中力判定に+1のボーナス修正を受けます。一方で、自身の回避力判定においては、その1つの出目をあらかじめ「3」として置き、残る1つを振って行わねばなりません。出目を変更する効果においては、置いていたサイコロは、ふつうに振られて「3」が出たものとして扱われます。サイコロを振り直す効果では、そのサイコロは、あらかじめ「3」に置かれることはなく、完全に改めて振られます。
闘技場での戦い(⇒PDa86)において、この秘伝を使用した場合、まず、「回避力判定にペナルティ修正がある秘伝の使用」とみなされ、 熱狂ゲージ(⇒PDa91)が+1されます。加えて。この秘伝の効果がある状態で、秘伝使用者が回避力判定に成功するたび、熱狂ゲージが+1されます。
《神眼ボルンの見切りⅡ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅱ》変化型
- 前提
- 《神眼ボルンの見切りⅠ》
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 特殊
- 概要
- 命中力+2、回避力判定を1d+3、回避成功時熱狂ゲージ+1
- 効果
この秘伝を宣言した場合、命中力判定に+2のボーナス修正を受けます。一方で、自身の回避力判定においては、その1つの出目をあらかじめ「3」として置き、残る1つを振って行わねばなりません。出目を変更する効果においては、置いていたサイコロは、ふつうに振られて「3」が出たものとして扱われます。サイコロを振り直す効果では、そのサイコロは、あらかじめ「3」に置かれることはなく、完全に改めて振られます。
闘技場での戦い(⇒PDa86)において、この秘伝を使用した場合、まず、「回避力判定にペナルティ修正がある秘伝の使用」とみなされ、 熱狂ゲージ(⇒PDa91)が+1されます。加えて。この秘伝の効果がある状態で、秘伝使用者が回避力判定に成功するたび、熱狂ゲージが+1されます。
《神眼ボルンの見切りⅢ》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《牽制攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- 《神眼ボルンの見切りⅡ》
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 特殊
- 概要
- 命中力+3、回避力判定を1d+3、回避成功時熱狂ゲージ+1
- 効果
この秘伝を宣言した場合、命中力判定に+3のボーナス修正を受けます。一方で、自身の回避力判定においては、その1つの出目をあらかじめ「3」として置き、残る1つを振って行わねばなりません。出目を変更する効果においては、置いていたサイコロは、ふつうに振られて「3」が出たものとして扱われます。サイコロを振り直す効果では、そのサイコロは、あらかじめ「3」に置かれることはなく、完全に改めて振られます。
闘技場での戦い(⇒PDa86)において、この秘伝を使用した場合、まず、「回避力判定にペナルティ修正がある秘伝の使用」とみなされ、 熱狂ゲージ(⇒PDa91)が+1されます。加えて。この秘伝の効果がある状態で、秘伝使用者が回避力判定に成功するたび、熱狂ゲージが+1されます。
《神技ボルンの捌きⅠ》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《必殺攻撃Ⅰ》変化型
- 前提
- 《かいくぐり》
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力判定-2
- 概要
- 回避力判定の成功により、威力表使用時の出目にブラス。回避カ-2。
- 効果
この秘伝の効果は、例外的に秘伝使用者の次の手番終了時まで持続します。
この秘伝の使用を宣言すると、次の自身の手番開始まで、秘伝使用者は回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。その状態で、回避力判定に成功した場合、「必要な達成値をいくら上回ったか」を記録しておきます。複数回の成功があった場合、もっとも高くなるもののみを記録に残します。なお、「0」(同点での回避)は、記録する必要はありません。
次の秘伝使用者の手番で近接攻撃が命中した場合、威力表の使用時に、最初の2dの出目に対して、記録していた数値を足します。 結果が12以上の場合は12として扱います。ただし、出目が1ゾロの場合、これを足すことはできず、そのまま1ゾロとして扱わねばなりません。この修正は最初の1回だけ行われ、それがクリティカルであった場合の2回り目以降や、別の近接攻撃の命中には適用されません。このとき、対象が持つクリティカル無効系やクリティカル値悪化系の能力はすべて無視します。
回避力判定を6ゾロによる自動成功で成功していた場合には、威力表使用時に最初の出目を「12」であるものとすることができます。 しかし、サイコロを振らず自動成功となる効果では、この効果のみならず、達成値差による修正を得ることもできません。
この秘伝は習得の前提に《かいくぐり》を必要としますが、秘伝使用時に〈盾〉を構えている必要はありません。むろん、〈盾〉を構えているならば、《かいくぐり》の効果が発生し、これと重複します。
《神技ボルンの捌きⅡ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《必殺攻撃Ⅱ》変化型
- 前提
- 《かいくぐり》、《神技ボルンの捌きⅠ》
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力判定-1
- 概要
- 回避力判定の成功により、威力表使用時の出目にブラス。回避カ-1。
- 効果
この秘伝の効果は、例外的に秘伝使用者の次の手番終了時まで持続します。
この秘伝の使用を宣言すると、次の自身の手番開始まで、秘伝使用者は回避力判定に-1のペナルティ修正を受けます。その状態で、回避力判定に成功した場合、「必要な達成値をいくら上回ったか」を記録しておきます。複数回の成功があった場合、もっとも高くなるもののみを記録に残します。なお、「0」(同点での回避)は、記録する必要はありません。
次の秘伝使用者の手番で近接攻撃が命中した場合、威力表の使用時に、最初の2dの出目に対して、記録していた数値を足します。 結果が12以上の場合は12として扱います。ただし、出目が1ゾロの場合、これを足すことはできず、そのまま1ゾロとして扱わねばなりません。この修正は最初の1回だけ行われ、それがクリティカルであった場合の2回り目以降や、別の近接攻撃の命中には適用されません。
回避力判定を6ゾロによる自動成功で成功していた場合には、威力表使用時に最初の出目を「12」であるものとすることができます。 しかし、サイコロを振らず自動成功となる効果では、この効果のみならず、達成値差による修正を得ることもできません。
この秘伝は習得の前提に《かいくぐり》を必要としますが、秘伝使用時に〈盾〉を構えている必要はありません。むろん、〈盾〉を構えているならば、《かいくぐり》の効果が発生し、これと重複します。
《神技ボルンの捌きⅢ》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《必殺攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- 《かいくぐり》、《神技ボルンの捌きⅡ》
- 限定条件
- 近接攻撃武器
- 使用
- フェンサー技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- 10秒(1ラウンド)持続
- リスク
- 回避力判定-1
- 概要
- 回避力判定の成功により、威力表使用時の出目にブラス。クリティカル耐性無視。回避カ-1。
- 効果
この秘伝の効果は、例外的に秘伝使用者の次の手番終了時まで持続します。
この秘伝の使用を宣言すると、次の自身の手番開始まで、秘伝使用者は回避力判定に-1のペナルティ修正を受けます。その状態で、回避力判定に成功した場合、「必要な達成値をいくら上回ったか」を記録しておきます。複数回の成功があった場合、もっとも高くなるもののみを記録に残します。なお、「0」(同点での回避)は、記録する必要はありません。
次の秘伝使用者の手番で近接攻撃が命中した場合、威力表の使用時に、最初の2dの出目に対して、記録していた数値を足します。 結果が12以上の場合は12として扱います。ただし、出目が1ゾロの場合、これを足すことはできず、そのまま1ゾロとして扱わねばなりません。この修正は最初の1回だけ行われ、それがクリティカルであった場合の2回り目以降や、別の近接攻撃の命中には適用されません。このとき、対象が持つクリティカル無効系やクリティカル値悪化系の能力はすべて無視します。
回避力判定を6ゾロによる自動成功で成功していた場合には、威力表使用時に最初の出目を「12」であるものとすることができます。 しかし、サイコロを振らず自動成功となる効果では、この効果のみならず、達成値差による修正を得ることもできません。
この秘伝は習得の前提に《かいくぐり》を必要としますが、秘伝使用時に〈盾〉を構えている必要はありません。むろん、〈盾〉を構えているならば、《かいくぐり》の効果が発生し、これと重複します。
《神舞ボルンの躱し》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- なし
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 《カウンター》に回避力判定を行える。最初の成功時熱狂ゲージ+1
- 効果
闘技場におけるボルン唯一の敗戦は、自身の攻撃時のわずかな隙を咎められてのカウンターによるものだったと伝えられています。
この秘伝は、その敗戦を糧にボルンが編み出したとされるもので、カウンター攻撃に対し、寸前の回避を可能とします。
この秘伝を宣言した手番では、自身の攻撃に《カウンター》や、それに類する効果で命中力判定を上回られた場合、それ(達成値はそのまま使います)に対して、回避力判定を試みることができます。同点か、より大きい達成値を得れば、そのカウンター攻撃を無効化できます。ただし、このときでも、最初の自身の攻撃は、失敗として扱われます。
闘技場での戦い(⇒PDa86)において、この秘伝を使用した場合、力ウンターの回避に最初に成功したときに、熱狂ゲージ(⇒Pda91)は+1されます(派手な立ち回りが目を引いて)。しかし、2回目の成功では変化はありません。