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【ミハウ式流円闘法】 - ゆとシート for SW2.5

【ミハウ式流円闘法】

(コルガナ地方)
入門条件
50名誉点

 100年ほど前、当時“壁の守人”の戦闘教官を務めていたエルフのミハウ・ノヴァクが、コルガナ地方北部の伝統武術をベースに洗練、効率化して開発した体術です。
 余計な緊張を解き、全身の動きを柔らかく保ちながら、円の動きで敵を翻弄しつつ反撃する技で知られています。その神髄は、あえて敵の懐に入り込むことで自らを囮とし、流れるような体捌きを駆使して細かくカウンターを入れていくことにあります。
 また、“奈落アビス”の脅威から人々を守る者として、自らの命を犠牲にすることはできない――そうした姿勢から、いかに生き残るための選択肢を増やし、敵を倒すかを目的としています。そうした発想の中から、本来は間に合わせの武器であり、いまや流派を代表する武器となっている、〈ミハウ式ウォースペード〉も生み出されました。
 ウォースペードとは、本来は塹壕を掘ったり土嚢を作ったりするために用いる、軍用の両手用シャベルです。ミハウ式では、これを用いて敵を斬り裂く技を教えており、たとえ陣地構築作業中であっても、戦闘に即応することが可能となっています。
 もちろん、戦いの多様性を重視する【ミハウ式流円闘技】ですから、武器はウォースペードに固定されているわけではありません。どんな武器を使ってもその秘伝を活かすことができ、流麗な動きは敵を翻弄することが可能です。そのため、ファイターだけでなく、フェンサーやバトルダンサーにも好んでこの流派を学ぶものがたくさん存在しています。
 元々は“壁の守人”の間で研鑽された流派ですが、その優れた戦い方は、すぐさまコルガナ地方にある冒険者ギルド本部の知るところとなり、冒険者の間で広まっていきます。やがてその噂は冒険者ギルドのネットワークを介して大陸中に広まることとなり、いまや各地の冒険者ギルド支部に教官がいたり、道場が併設されていたりするようになりました。そのため、大陸のどこにいても、この流派を学ぶことは難しくありません。

流派装備

 この流派では、間に合わせの武器として両手用のシャベル〈ウォースペード〉を使ってきました。流派の発展にともない、片手用の投擲にも使える軽量化版の〈ミハウ式ウォースペード〉も開発されています。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
〈ミハウ式ウォースペード〉[刃] 〈アックス〉B
〈投擲〉B
80
+20名誉点
〈ウォースペード〉[刃][打] 10 〈アックス〉B
〈スタッフ〉B
350
+20名誉点
武器として斧にも杖にも使える円匙

秘伝

《ディスパース》

必要名誉点
20
タイプ
《ディフェンススタンス》変化型
前提
なし
限定条件
なし
使用
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
ほとんどの行為判定-4
概要
被物理ダメージ、魔法ダメージを-2
効果

 余分な力を抜き、インパクトの瞬間に呼吸を合わせることで衝撃を分散させ、ダメージを“散らす”技法です。この秘伝の効果時間中に秘伝使用者が受けるあらゆる物理ダメージ、魔法ダメージは「-2」点されます。
 そのことに専心するために、他の行為はおろそかになります。回避力判定と生命・精神抵抗力判定、生死判定を除くあらゆる行為判定に-4のペナルティ修正を受けます。
 基礎特技同様、何らかの行為判定を行う前に宣言されなければならず、移動の種別も「制限移動」か「通常移動」に限られます。

《ディスラプト》

必要名誉点
20
タイプ
《挑発攻撃Ⅰ》変化型
前提
なし
限定条件
なし
使用
適用
1回の近接攻撃
リスク
なし
概要
ダメージ-4、攻撃を強制し、その回避時にもダメージを与える
効果

 相手の体勢を崩し、動きをコントロールすることに注力した攻撃を行います。直接的に与えるダメージは減少しますが、敵に自分への攻撃を強制させつつ、その出鼻を挫くカウンターが狙えます。
 この秘伝を宣言した攻撃では、与えるダメージが「-4」点されます。しかし、その命中を受けたキャラクター(部位)は、次の自身の手番で行う近接攻撃やそれに準じる能力(「射程:接触」で回避力判定で対抗するもの)の使用を必ず、秘伝の使用者に対して行わなければなりません(複数同時に攻撃できる場合には、秘伝の使用者を対象に含めれば十分です)。その攻撃に対し、秘伝使用者が回避力判定に成功したなら、秘伝使用者は再度、自身の攻撃が命中したものとして「-4」点でダメージを算出し、相手に与えることができます。回避力判定に失敗した場合には、通常通り、秘伝使用者がダメージを受けます。
 この効果は、10秒(1ラウンド)持続しますが、最初に秘伝使用者が該当する回避力判定を行ったら、その成否にかかわらず終了します。なお、「適用:1回の近接攻撃」の戦闘特技や秘伝を攻撃時に同時に宣言していたとしても、この回避力判定成功時でのダメージ計算時には適用されません。
 基礎特技と異なり、この秘伝の命中は対象の知力や知能にかかわりなく、近接攻撃を行う場合に秘伝使用者を対象とすることを強制します。しかし、そもそも近接攻撃を行わないという選択を禁じることはできませんし、近接攻撃やそれに準じる攻撃以外には強制効果は及びません。前述の通り、1回で効果が途切れるため、(対象を選択できる)複数回の攻撃を行えるなら、その2回目以降の対象選択も制限されません。

《ディスエンゲージ》

必要名誉点
30
タイプ
主動作型
前提
《ディスパース》
限定条件
なし
使用
適用
リスク
概要
ノーリスクの乱戦からの離脱
効果

 流れるような動きで、危険な地帯をすり抜けます。この秘伝は「乱戦エリアからの離脱(⇒1-150)と同じ効果を持ちます。しかし、回避力判定へのペナルティ修正が発生しません。

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