【死骸銃遊戯】
(ブルライト地方)- 入門条件
- 50名誉点
【死骸銃遊戯】は、魔動死骸区に生まれた流派です。死骸区で発見された素材を使う特殊な弾丸を使った技術の集合であり、迷路と化した狭い通路内で戦うことに長けています。
確とした創始者の名前は伝わっておらず、自然に発展してきたものと考えられています。【死骸銃遊戯】という名称も、確立した流派名称として自ら名乗っているものではありません。死骸区の住民たちがそう呼んでいるだけであり、その呼ばれ方が示すように、求道的な性格はほとんど持ち合わせていません。ここへの入門は、師匠につくとか、道場に所属するとかではなく、仲間として認められるという側面が非常に強いものになっており、これへの参加者は、入門者ではなくメンバーという呼ばれ方が一般的です。
育まれてきた技術も、他の武芸流派に多く見られる生存のための闘争から発展していったものではなく、遊びや賭博からの延長にあったものと考えられています。「壁や床で跳弾させて、死角から目標を撃ち抜く」「他者の撃った弾丸を自らの弾丸で弾く」などの驚異的な技巧を、曲芸として披露するのが粋であり、誉れなのです。
犯罪行為に対するハードルの低い魔動死骸区であるがために、この傾向が高じて危険な遊戯や賭博へと繋がってしまうことがしばしばです。たとえば、人の頭の上に的を置き、それを射貫く腕を競うようなことが平然と行われます。
流派専用装備となっている〈ガン〉は、ラクシアには非常に珍しい回転弾倉の拳銃です。ラクシアの〈ガン〉は、魔動機術によるものであり、一般には引き金を引く行為が直接に弾丸の発射に繋がりますが、この拳銃は、いったん「撃鉄」を起こし、落とすことで弾丸が発射される機構になっています。撃鉄を起こした状態のままであれば、弾倉を回転させることができます。これを利用して、独自に発射可能な特殊な弾丸(〈即応弾〉⇒BL34)を一発だけ装填し、無作為に弾倉を回転させた後で、引き金を引ききり、発射されるかどうかを賭ける賭博も行われています。
他メンバーに対して仁義を欠く行いが重なれば、一般的な流派同様、破門となりますが、破門者に対してこの流派は非常に苛烈です。先ほどの頭の上に的を置く遊戯での土台にしたり、破門者に「一発だけ装填のリボルバー」を握らせて自分の頭に向けて撃たせたりなどの行為が平然と行われます。
流派装備
先に述べたように【死骸銃遊戲】には、今のところ魔動死骸区でのみ発見例がある、ラクシア世界には珍しい回転弾倉の拳銃が伝わっています。また、ここでの素材を利用した特殊な〈弾丸〉の製法が伝わっています。〈弾丸〉はメンバーであれば名誉点の消費なく購入できますが、それをメンバー外の者へ譲渡や転売した場合、発覚すれば「破門」へと繋がることもあります。危険な行為であり、慎むべきことと言えるでしょう。
〈ブラッドリボルバー〉、〈アスリボルバー〉(⇒BL32、34)。
〈反射弹〉、〈即弹〉、〈自在弾〉(⇒BL34)。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈ブラッドリボルバー〉 | 9 | 〈ガン〉A | 1,500 +20名誉点 | 【死骸銃遊戯】秘伝《ファニングショット》が使用可能 |
〈デスリボルバー〉 | 9 | 〈ガン〉S | 12,000 +50名誉点 | 【死骸銃遊戯】秘伝《ファニングショット》が使用可能 |
〈反射弾〉(12発) | 0 | 〈矢弾〉 | 100 | 【死骸銃遊戯】秘伝《リコシェ》が使用可能。1発のみの購入は10G |
〈即応弾〉(12発) | 0 | 〈矢弾〉 | 100 | 魔動機術を使わず威力10で射撃できる。1発のみの購入は10G |
〈自在弾〉(12発) | 0 | 〈矢弾〉 | 200 | 〈反射弾〉〈即応弾〉両方の要素を持つ。1発のみの購入は20G |
秘伝
《リコシェ》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《鷹の目》
- 限定条件
- 〈反射弾〉
- 使用
- シューター技能
- 適用
- 1回の射撃攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 跳弾で攻撃し、命中力+2、C値+1
- 効果
この秘伝は、この流派の流派アイテムである〈反射弾〉(もしくは〈自在弾〉)を弾丸とした〈ガン〉による射撃攻撃においてのみ宣言できます。【ショットガン・バレット】を使用したときなど、範囲を対象とする射撃や同時に複数のキャラクターを対象にする射撃では、宣言できません。
跳弾によって、敵の死角から攻撃することで、命中力判定に+2のボーナス修正を得ます。ただし、命中したときのダメージ決定においては、クリティカル値が+1されます。
《ファニングショット》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 流派アイテムの〈ガン〉、逆側の手に装備なし
- 使用
- シューター技能
- 適用
- 1回の射撃攻撃
- リスク
- なし
- 概要
- 1体の敵に2連射する。命中-2
- 効果
この秘伝は、この流派の流派アイテムであるいずれかの〈ガン〉による射撃攻撃においてのみ宣言できます。
射撃する〈ガン〉の引き金を引いたまま、もう一方の手で払うように該当〈ガン〉の「撃鉄」を起こし、離します。引き金を引いたままであるために「撃鉄」は自動的に落ち、〈弾丸〉を発射します。これを実行するため、〈ガン〉を構えていないほうの手は、「用法:1H拳」以外の武器を装備していたり、道具などを保持していたりしてはなりません。〈操りの腕輪〉(⇒ET146)による見えない手は、この「撃鉄」を起こす動作に使用可能です。この素早い動作により、連続して2回の射撃が行われます
秘伝使用者は、「-2」のペナルティ修正を受けた上で、2回の命中力判定を行えます。このとき、対象は同じキャラクター(部位)でなければなりません。命中したら、それごとにダメージや効果が発生します。
この秘伝を使用するには、〈ガン〉に発射可能な状態の〈弾丸〉が2発装填されている必要があります。それぞれの〈弾丸〉や、それらに行使されている【~バレット】が異なっていてもかまいません。弾丸3発を同時発射する【バースト・ショット】は、この秘伝と併用できません。また、使用する〈ガン〉の用法はあくまで「1H」のままであり、【ショットガン・バレット】など「用法:2H」限定の魔法とも両立しません。
《アンチミサイルショット》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈ガン〉
- 使用
- シューター技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 投擲武器や〈矢弾〉を撃ち落として防御できる
- 効果
この秘伝の習得者は、自身や自身の味方に対して行われた遠隔攻撃に対し、投擲された武器や発射された〈矢弾〉を撃って無力化することを試みられます。
自身や味方に対して、投擲攻撃や射撃攻撃、あるいは、それに類する能力(何かが投射され、それに対して回避力判定で「消滅」となる、「形状:射撃」の効果)が使われた場合、その命中力判定などの達成値を確認した直後に、秘伝習得者はその無力化を試みることを宣言できます。宣言が行われたら、秘伝習得者は自身の〈ガン〉による命中力判定を行い、達成値を比べあいます。秘伝習得者の達成値が高ければ、投射物を撃ち落とし、それを無効化します。同点か、秘伝習得者側の達成値が及ばなかった場合には、本来の対象者が通常通りの回避力判定を行い、結果が適用されます。
この秘伝の効果は、秘伝習得者の手番終了後、次の手番開始時までの間に1回だけ使用できます。また、そのためには、発射可能な状態の〈弾丸〉(【~バレット】の魔法効果を受けている、秘伝アイテムである〈即応弾〉であるなど)が装填されている〈ガン〉を装備している必要があります。このとき、その〈弾丸〉は1体を対象とするものでなければなりません(【ショットガン・バレット】などは不適切です)。効果を使用すれば、成否にかかわらず、その〈弾丸〉は消費されます。
この秘伝の効果は、「1体を対象とする1回分の命中力判定」に対して有効です。具体的には、次のような運用になります。
・【ショットガン・バレット】による銃撃など、「対象:範囲」である攻撃に対抗して使用することはできません。
・複数のキャラクターに同時に遠隔攻撃などが行われる場合は、そのうちの1体分について、無効化を試みることができます。
・《影矢》のように、1回の攻撃が複数の命中力判定を伴う場合、そのうちの1回分に無効化を図ることができます。たとえば《影矢》の場合、より高い達成値の命中力判定を無効化できれば、攻撃を受けたものはより低い達成値に対しての回避力判定で回避が可能になります(より低い達成値を無効化する努力は、可能ですが無意味です)。
・【バースト・ショット】のように、「説明としては複数の飛翔体があるが、命中力判定は1回で対象も1体」の攻撃に対しては、その1回の命中力判定を無効化できれば、完全に無効化することが可能です。