【イーヴァル狂闘術】
(ドーデン地方)- 入門条件
- 50名誉点
コルガナ地方とドーデン地方を分けるノーザンファング連山に住む、リカントの少数部族に伝わる戦闘法を源流とした流派です。
開祖は“血染めの熊”イーヴァルと呼ばれるシロクマのリカントで、自ら大きな隙を晒すことを厭わず、咆哮とともに強烈無比な一撃を叩き込むことを旨としています。その基本的な技法は現在にも継承されており、この流派の大きな特徴となっています。
イーヴァルがこの戦闘法に開眼したのは、〈大破局〉時の戦いの中だったとされています。ノーザンファング連山に存在するアンダファングトンネルを巡る攻防戦で、満身創痍になりながらも鬼神の如き戦いぶりで蛮族を退けた際、その基本的な技法が確立されたとイーヴァルは述懐しています。
その後、イーヴァルは命を賭しても蛮族を打ち破る戦闘技法として、【イーヴァル狂闘術】を多くの兵士に伝え、鍛え上げました。
「この戦い方では敵を先に倒して返り血を浴びるか、自分が血だらけになるかのふたつにひとつ。いずれにせよ狂っている」と称された狂闘術ですが、当時の劣勢を覆すには命を捨てる覚悟をするほかはなく、結果としてその決死の戦いぶりと必殺の攻撃は蛮族を震え上がらせました。
強い者に従う蛮族の本能ゆえか、イーヴァル率いる“狂戦士たち”の裂帛の雄叫びは、ゴブリンなどの雑兵を恐怖に陥れ、恐れを知らないボルグたちですらたじろがせました。
その武名と活躍ぶりは(幾分誇張も含まれていましたが)、ドーデン地方全域に知られるようになり、やがてアルフレイム大陸全土に広まっていきました。
現在でも〈イーヴァル狂戦士団〉と呼ばれる特殊部隊は、〈大破局〉から300年以上が経過した現在も残っており、キングスレイ鉄鋼共和国が戦争における最終手段として投入する殲滅部隊として恐れられています。
また、ドーデン――特にノーザンファング連山の周囲――にはイーヴァルの教えを伝える町道場が数多くあり、それらはさらに鉄道網の発展とともに地方の外にも広がっていっています。死を恐れぬ勇気を鍛える過程は一種の精神修養として一定の評価を得てもおり、そういった目的で学ぶ者も少なくありません。
流派装備
この流派は、開祖のイーヴァルが使っていたといわれる重く大きな剣を複製し、力の象徴として入門者に販売しています。
また、開祖イーヴァルに心身ともに近づくためにと、白熊の毛皮から特製のマントも作製・販売しています。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈巨熊の牙〉 | 〈ソード〉B | 1,200 +20名誉点 | ||
〈白熊のマント〉 | 12 | 装飾品:背中 | 500 +20名誉点 | 精神効果属性に対する抵抗力+1 |
秘伝
《怒レル熊ノ一撃》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅰ》変化型
- 前提
- 《挑発攻撃Ⅰ》
- 限定条件
- 2H近接武器、発声
- 使用
- ファイター技能 or フェンサー技能 or バトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力判定-2
- 概要
- 近接攻撃のダメージ+6、怯ませる
- 効果
咆哮を上げながら、大上段から全身を連動させて全力で攻撃を叩き込みます。
宣言を行った近接攻撃が命中した場合、ダメージを「+6」点します。加えて、攻撃した対象を怯ませ、続く10秒(1ラウンド)の間、その命中力判定に「-1」のペナルティ修正を与えます。この効果は「抵抗:必中」の「精神効果属性(弱)」の効果として扱います。魔法などで解除する場合の達成値の比べあいでは、「達成値0」とします。
この秘伝は発声(言語は問いません)ができる状態でなければ、使用することはできません。宣言を行ったら、リスクとして自身の回避力判定の達成値に-2のペナルティ修正を受けます。
《挑発攻撃Ⅰ》は、あくまで習得の前提として必要なものです。この秘伝そのものには《挑発攻撃》の効果はありません。一方で、複数の宣言が可能なキャラクターならば、この秘伝と《挑発攻撃》やその変化型秘伝を同時に宣言することが可能です。
《激怒セシ熊ノ一撃》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅱ》変化型
- 前提
- 《挑発攻撃Ⅰ》
- 限定条件
- 2H近接武器、発声
- 使用
- ファイターorバトルダンサー技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力判定-2
- 概要
- 近接攻撃のダメージ+15、怯ませる
- 効果
《怒レル熊ノー撃》の進化形でさらに凄まじい咆哮を上げ、猛烈な攻撃を叩き込みます。同じく発声ができる状態でなければ使用できません。
《怒レル熊ノー撃》と同様ですが、命中したときのダメージ増分は「+15」点です。怯ませる効果やリスクは変わりません。《挑発攻撃》に関する注意も同様です。
《憤怒セシ熊ノ一撃》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 《全力攻撃Ⅲ》変化型
- 前提
- 《挑発攻撃Ⅰ》
- 限定条件
- 2H近接武器、発声
- 使用
- ファイター技能
- 適用
- 1回の近接攻撃
- リスク
- 回避力判定-2
- 概要
- 近接攻撃のダメージ+24、怯ませる
- 効果
秘伝の最高形で、山をも震わす咆哮を上げ、大地を砕くほどの攻撃を叩き込みます。発声ができる状態でなければ使用できません。
ダメージ増分が「+24」点となる他は、他の秘伝と同じです。