ゆとシート for SW2.5

サングインストーカー - ゆとシート for SW2.5
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サングインストーカー

分類:動物
知能
動物並み
知覚
五感(暗視)
反応
敵対的
言語
なし
生息地
森林、魔域
知名度/弱点値
17/20
弱点
炎属性ダメージ+3点
先制値
17
移動速度
25(四足)/一
生命抵抗力
14 (21)
精神抵抗力
12 (19)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
(頭部) 13 (20) 2d+14 13 (20) 8 81 14
(胴体) 14 (21) 2d+12 12 (19) 7 92 12
部位数
2頭部胴体
コア部位
頭部

特殊能力

●全身

[常]毒無効
[常]血を嗅ぐ

 この能力だけでなく、この魔物の能力すべての説明文において、「自身以外で『分類:人族』『分類:蛮族』『分類:動物』『分類:幻獣』のいずれかで、HPが最大値より1点以上減少しているキャラクター(部位)」を「出血者」と定義します。
 自身から「射程:2(1km)」内に、「出血者」がいる場合、この魔物は大まかな方角と距離とともにそれを感知します。

[常]血に酔う

 戦場に存在する「出血者」1体ごと、この魔物のすべての部位は近接攻撃の打撃点が+1点されます。この効果は+4点まで累積します。

●頭部

[常]限定2回行動

 1ラウンドに主動作を2回行えます。ただし、それは、1回が牙による近接攻撃で、もう1回が「[主]血霧を抜く」または「[主]血霧の咆哮(魔域)」という組み合わせに限られます。

[常]抉る牙/12(19)/生命抵抗力/消滅

 牙の攻撃が命中し、「1」点以上の適用ダメージを与えた場合、対象は生命抵抗力判定に失敗すると出血が止まらなくなります。以降、自身の手番を迎えるたび、その開始時に「1d」点の確定ダメージをHPに受けなければなりません。
 この効果は3分(18ラウンド)の間持続し、累積しません。また、効果を受けている対象がHPが最大の状態でさらにHPの回復効果を受けると解除されます。

[宣]貫穿撃

 牙を鋭く捻りこむように攻撃します。牙による攻撃でダメージを与える際、対象の防護点を半分(端数切り上げ)として扱います。リスクとして、回避力に-1のペナルティ修正を受けます。

[主]血霧を撒く/必中

 自身の存在する乱戦エリア内に「出血者」がいるならそのうちから任意に選んだ1体に「1d」点の確定ダメージを与えます。いないならば、自身のHPを「1d」点消費します。
「出血者」または自身から、視界を塞ぎ、身体にまとわりついて動きを妨げる血の霧を生み出します。
 この魔物と同じ乱戦エリア内にいるすべてのキャラクターは、あらゆる回避力判定に「-1」のペナルティ修正を受けます。対象のHPが最大値の半分(端数切り上げ)以下の場合、このペナルティ修正は「-2」となります。
 この効果は毒属性で10秒(1ラウンド)の間だけ、持続します。

[主]血霧の咆哮(魔域)/13(20)/生命抵抗力半減

 この効果は“奈落の魔域”内でのみ使用できます。また、連続した手番には使えません。
「射程:自身」「対象:2~3エリア(半径10m)/すべて」で血煙を吹き飛ばす勢いで咆哮を上げ、「2d+8」点の「毒かつ衝撃属性」の魔法ダメージを与えます。

●胴体

[常]血霧を駆ける

 この効果は上級戦闘または熟練戦闘でのみ適用します。
 手番開始時に、自身の移動力(25m)内で自身と異なる座標に「出血者」が存在する場合、血霧を渡って瞬時にそこまで移動できます。移動妨害を受けず、また、乱戦状態からでも離脱準備の必要なく、その座標に通常移動で到達します。
 この効果で異なる座標への移動を行ったら、その後10秒(1ラウンド)の間、すべての部位は近接攻撃に対する回避力判定に+2のボーナス修正を得ます。
 この効果は[部位:胴体]のHPが0以下となると失われます。

戦利品

自動
アビスシャード(200G/)×2d
2~7
毛皮(150G/赤A)
8~9
真っ赤な毛皮(1200G/赤S)
10~
血に塗れた毛皮(2400G/赤S)

解説

AB124
 霧に包まれた森や“奈落の魔域シャロウアビス”に足を踏み入れたのなら、辺りの臭いにも気を配るべきでしょう。血臭や死臭が混ざっているのであれば、どこまでも執念深く付きまとう狩猟者、サングインストーカーの縄張りを侵してしまったのですから。

外見的特徵

 一般的なハイエナからかけ離れた3mほどの体躯を持ち、瞳から毛並みまで赤黒く染まっています。牙や爪は異常に発達しており、付着した血はいつまでも乾きません。対照的に、毛皮には水気を弾き、揮発させる性質があります。触れた血液などが瞬時に揮発することで、この獣の周囲が霧や煙に包まれているように見えるようです。その特異な性質のため、毛皮には価値があります。もっとも、商品価値を見出すために凄まじい血臭を落とす必要がありますが。

生態/生息域

 サングインストーカーは、主に“奈落の魔域”やその周辺で目撃されています。そこでは周囲が霧や煙に包まれていることがほとんどで、それらが非常に細かい浮遊する血の粒でできていることも少なくありません。視界の悪い鬱蒼とした環境を好み、侵入者を察知すると、音もなく忍び寄って隙を窺い、霧に乗じて距離を詰め、牙を剥くのです。
 元々は“奈落の魔域”に群れごと迷い込んだハイエナで、餌を得られずに共食いした成れの果てだという説や、魔神が殺人鬼に興味を持ち、獣の姿に変えたという説がありますが、いずれも確証はありません。
 周辺の獲物を狩りつくしたり、獲物として定めたものが逃げた場合は、“奈落の魔域”や縄張りを離れ、執念深く追う事例がたびたび報告されています。

戦い方/危険度

 鋭く獲物を抉る牙と、強靭な体躯から繰り出される爪を持っています。さらにこの魔物を恐ろしいものにしているのが、血を見ると激しく興奮し、攻撃性を増す暴力性です。
 そして最も厄介なのは、転移にも見える驚異的な移動能力です。僅かでも出血した者が居れば、その血を霧に変え、霧伝いに姿を現して襲ってくるのです。こうして動き回っている間は、捕捉し攻撃を加えるのも難しく、次々に被害を受けていくことになります。こうした事態を避けるためには、怪我を負った者を素早く治療し、血の霧を生み出させないようにしましょう。
 サングインストーカーは単体で行動することがほとんどですが、獲物として狙われ、恐慌状態に陥っている動物や、毒牙に掛かり、アンデッドとなり果てた死体が付近に居る場合があります。サングインストーカーの狩りに巻き込まれないよう、周囲には気を配りましょう。

過去の事件

 数十年前、ドーデン地方のフレジア森林国にて、羊飼いと引き連れていた羊たちが、突如発生した“奈落の魔域”に呑み込まれる事件が起こりました。
 救助に向かった冒険者たちが魔域に乗り込むと、そこは血霧の充満した森になっており、皮も肉も食いつくされた羊たちがさまよう空間となっていたのです。アンデッドと化した羊たちを倒すも数が多く、冒険者たちが疲労を感じた頃、それは現れました。軽い負傷で足を引きずり、隊列の最後方まで下がっていた射手を包むように一段と濃い血霧が生まれたと思うや、サングインストーカーの姿が現わになり、射手に食らいついたのです。
 そこからはさらなる地獄絵図の始まりでした。統率の乱れた冒険者たちにアンデッドが殺到し、負傷した瞬間を見計らってサングインストーカーが奇襲をかけ、次々と喉笛を食い破っていったのです。もはや全滅は免れないと悟った冒険者たちは、必死の逃走の末に隠れていた羊飼いと〈奈落の核〉を発見し、核を破壊しました。そして戦士がわざと手傷を負って獣たちの気を惹き、羊飼いとまだ息のある冒険者たちを魔域の外へ逃がしました。少しして、崩れゆく魔域からサングインストーカーが飛び出してきたものの、冒険者の増援により辛うじて討伐は果たされました。以来、傷を作ったらすぐに治せ、放置するなとの考えが、いっそう冒険者たちの間に広まっていったのです。

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