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ボルグチャレンジャー - ゆとシート for SW2.5
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ボルグチャレンジャー

分類:蛮族
知能
人間並み
知覚
五感(暗視)
反応
敵対的
穢れ
4
言語
汎用蛮族語、妖魔語
生息地
森、山、洞窟
知名度/弱点値
14/17
弱点
物理ダメージ+2点
先制値
16
移動速度
18/
生命抵抗力
12 (19)
精神抵抗力
11 (18)
攻撃方法(部位) 命中力 打撃点 回避力 防護点 HP MP
12 (19) 2d+8 12 (19) 6 84 20

特殊能力

[主]2回攻撃

 左右の拳で攻撃を行います。1回の主動作で、同一の対象に2回近接攻撃を行います。

[常]遠当て

「射程:1(10m)」で「対象:1体」に遠隔攻撃を1回行います。命中力や打撃点は「拳」と同じです。
 この能力を使用すると、MPを5点消費します。

[常]余裕の表情

 回避力判定に成功した場合、直後の自身の手番では、攻撃してきた対象を自身の近接攻撃遠隔攻撃、特殊能力の対象に選べなくなります。

[常]孤高の昂ぶり

 手番開始時、自身が存在するエリアに同じ陣営の他のキャラクターが存在しない場合、3分(18ラウンド)の間、打撃点と防護点が「+1」点されます。
 この効果は手番を迎えるたびに累積します(最大+4)。

[常]迫撃

 自身のHPが半分以下になると本気を出します。
 戦闘特技《鎧貫きⅡ》《影走り》を習得しているものとして扱い、「[常]余裕の表情」の能力を失います。

[常]繊細な戦利品

 戦利品〈立派な牙〉は、近接攻撃によってこの魔物のHPを「0」以下にしたときのみ、獲得できます。

戦利品

自動
立派な牙(500G/赤A)×2
2~8
鍛えられた鉄拳(500G/赤A)
9~
鍛え抜かれた鉄拳(1000G/赤S)

解説

BM156
 自らの肉体の極致を求道し、修行を積んでいるボルグです。
 主にディガッド山脈の奥地で生息が確認されています。
 自慢の肉体から荒々しい体術を繰り出し、一人前の冒険者パーティを壊滅させるほどの優れた実力を持ちます。
 しかしその最たる特徴は、戦いに対して持つ矜持です。
 好戦的な性格で、自身と互角以上の実力を持つと判断した相手には人族、魔物にかかわらず飛びかかります。
 また、群れることを嫌うため、戦いとなればひとり先頭に立ち、仲間に頼ることを好みません。
 上記のようなことから、その実力に反して簡単に命を落とす個体も多いですが、同志を好敵手に持ったボルグチャレンジャーは着実に腕を上げ、いずれはボルグサプレッサー(⇒『Ⅲ』350頁、「ML』95頁)になると考えられています。

外見的特徵

 ボルグチャレンジャーの体格は、通常のボルグとさほど変わらず、大柄な人族程度です。武器を持たず、素手での戦いに特化している所は、他のボルグと異なる点です。
 体毛が短く揃えられているため、青い肌の露出が多くなっており、いかに過酷な修行を積んだか示すように全身が傷だらけになっているのが特徴的な点といえるでしょう。

生態/生息域

 ボルグチャレンジャーは、ディガッド山脈のような、生物には厳しい環境の地で生息が確認されています。
 普段は岩壁や滝に向かって体術を打ちこんだり、上記のようにいい勝負ができそうな相手に戦いを挑んだりしています。
 反対に、格下に見える相手は見逃し、怪我をしている相手には薬草を渡すという習性も確認されています。
 ボルグチャレンジャーはその生息域と個体数から、人族の前に姿を見せた機会が少なく未だ謎が多い存在です。
 骨格が変わらないなどの理由から変異種というわけではなく、何らかの理由で強さを求めるようになった通常種とされています。多くの個体は十分な実力をつける前に格上に挑みかかり、その命を落としていることから、その数が少ないのではないかと考えられています。
 上記のとおり、好敵手を得たボルグチャレンジャーはボルグサプレッサーになるとされていますが、ボルグチャレンジャー同士は決して干渉し合わないため、その相手はボルグ以外の別種で見つける必要があるようです。
 戦闘で使われることはありませんが、その牙は硬くまっすぐ伸びているため加工に向いており、職人のあいだで高値で取引されています。
 これは、ボルグチャレンジャーと正々堂々と戦い、実力を認められた者のみ手に入れることができます。膝をつく前に背後を狙ってくる卑怯者と相対したときは、誇りまでは失うまいと牙を噛み砕いてしまうためです。
 こうした性格のため、単独行動を好みますが、その強さに憧れた他のボルグや蛮族が取り巻きを形成していることも少なくありません。また、ボルグチャレンジャーは周辺に強敵がいなくなると、人族の街に強者を求めて現れることがあり、結果として大きな損害を与えることとなります。

戦い方/危険度

 ボルグチャレンジャーは、正々堂々とした戦いを好むため、基本的に単身先頭に立ち、「[常]孤高の昂ぶり」で自身を強化します。この能力は累積し、長期戦になると手がつけられなくなるため、一気に決着をつけるのがよいでしょう。
 前衛にはダイナミックに身体を使った「[主]2回攻撃」で攻めたて、後衛には「[主]遠当て」で狙ってくるので、どちらも警戒しておく必要があります。また、HPを半分以下まで減らしても「[常]迫撃」によってさらに危険な攻撃を仕掛けてく
るようになるため、最後まで油断できない相手です。

過去の事件

 かつてディガッド山脈で暴れ回り、ついには倒すべき強者がいなくなったボルグチャレンジャーが、山を下りて暴れ回った事件がありました。
 ボルグチャレンジャーは、強者との戦いにしか興味はなく、そうした者を求めて人族の町を歴訪します。その結果、町を守る者はすべて倒され、そこに取り巻きの蛮族が雪崩れ込み、いくつもの集落や町が壊滅しました。ボルグチャレンジャーに町を襲撃している意図はなかったのですが、周りの蛮族がそれを見逃さなかったのです。
 そんなある日、町を守る冒険者との戦いに、そのボルグチャレンジャーは惜敗します。とはいえ、相手の冒険者も半死半生であり、ほぼ引き分けに等しい状況でした。
 ボルグチャレンジャーはその負けに納得しており、とどめを刺される覚悟を決めたとされます。しかし町を守る唯一の冒険者が力尽き倒れる寸前と気づいた取り巻きたちは、気に襲いかかりました。
 冒険者も死を覚悟したのでしょう。最後の力を振り絞り、これに抵抗しようとします。しかし意外なことに、その冒険者に味方したのは、先ほど倒れたボルグチャレンジャーでした。
 この戦いに明け暮れた蛮族は、己を倒した者に対し強い尊敬の念を抱いており、これを窮地につけ込んで多勢で倒そうという連中に強い怒りを覚えたのです。
 かくして、ボルグチャレンジャーは冒険者と肩を並べて戦い、他の蛮族をすべて撃退しました。その後、ボルグチャレンジャーは自ら牙を折り、冒険者に与えて息絶えたと言われています。

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